一般社団法人ドッグケアリスト協会

MENU

一般社団法人ドッグケアリスト協会

History

ヒストリー

『Owners Canine Care』

愛犬におうちケアを

「爪や被毛が伸びたらトリミングサロンへ」が当たり前の日本

爪が伸びてきた
ボサボサの被毛が目に掛かってきた
だからそろそろサロンに行かないと、と思っている飼い主様や、

「おうちケア」してあげたい気持ちはあるけど、、、
おうちでは嫌がってブラッシングをさせてくれない
爪切りを見ると逃げちゃう
とおっしゃる飼い主様は多いです。

「サロンではトリマーさんが上手にやってくれているから大人しい」

そう見えるかもしれません。けど実は、おうちでケアを嫌がる子は、サロンへ行ってもその「苦手」な気持ちは変わりません。

サロンでは必死に我慢をしているだけなのです。

普段からケアされることに慣れていない子が、知らない場所で高いトリミング台に乗せられるのは、それだけでも犬たちにとっては怖くて不安な事。

さらに苦手なケアを受けて、恐怖から暴れたり噛んだり、お漏らしをしてしまう子もいます。

それでも、お店としては「今日爪を切ってほしい」「今日綺麗にしてほしい」というお客様のご要望に応えるため、犬達に口輪やカラーをしてケアをしなければならない現状があります。

それは、
犬達の【からだ】の健康を守る衛生管理は出来ても【こころ】の健康が守られない状態でのケアとなります。

また同時に
本来犬が大好きでこの仕事に就いたトリマーの【こころ】を傷付ける作業にもなっているのです。

犬達が嫌がることはしたくない。けれどしなければならない…。
心を痛めながら仕事をしているトリマーさんも少なくありません。

愛犬の【こころ】の健康を守る普段からのおうちケア

苦手なケアに泣き喚いたり暴れたり…。それでも、サロンではプロの技でなんとかケアを続行します。

愛犬が若いうちはいいかもしれません。
けれど、もしも病気や怪我をしてサロンに行けなくなったり、我が子のシニア期になったらどうでしょう…。

「高齢犬受付不可」のお店は、まだまだ少なくありません。

犬達が歳を重ね、体力が落ち足腰が弱った時、そばにいて最期の最期の時まで見守ってあげられるのは、私たちトリマーでもトレーナーでもなく、

「犬達が大好きで信頼してやまない飼い主様」
あなたしかいません。

サロンに行けなくなった子達の訪問ケアからの学び

「怪我をしてサロンに行けなくなってしまった」
「認知症でサロンに断られてしまった」
「寝たきりになってしまいサロンへ連れて行けない」
そんな相談を受け、私が訪問トリミングを行った時の事です。

・お風呂に入れてほしい
・おむつで汚れるのでお尻周りをバリカンで綺麗にしてほしい
・爪を切ってほしい ・・・etc

私は飼い主様のご要望にお応えするべくケアを行おうとしましたが、その子達は「つめ切り」も「お風呂」も「バリカン」も苦手でした。

寝たきりでもなお、手足をジタバタさせて
「キャインキャインキャイーーーン!」「ハァッ!ハァッ!ハァッ!」「ハウォーン!ハウォーン!」
と、その子達は立てない身体でも、なんとか逃げようと暴れました。

こうなると、普段静かに呼吸をしている心臓に急激に負担を掛けます。

弱っている心臓に一番やってはいけない事、それは「興奮させること」です。
あっというまにチアノーゼや肺水腫になって死んでしまいます。

「これ以上ケアを続けたら危険」
そう判断し、私はほとんどケアしてあげることが出来ずに帰宅せざるを得ない経験をしました。

たかがつめ切りが命取りになってしまう

我が子を綺麗にしたい飼い主様…
ケアしてあげたい私…
けれど出来ない現状。

「ケアが怖い・苦手だ」という気持ちを克服させてもらえぬままシニアになってしまった子達は、適切なケアを受けられずに衛生状態が悪化していく…

とても切なくて帰り道に涙が溢れました

また別の場面では、息も絶え絶えの子を抱きかかえてきた飼い主さんがいらっしゃいました。
本当に弱っている状態だったので、トリミング中に亡くなるかもしれないとお伝えしたところ、「それでも構わない」「最後に綺麗にしてあげたい」と言われ、止むなくケアをすることになりました。

けれど、シャンプーを始めたところさっきまで立つ気力もなかった子がギャーギャーと声を上げてフラフラしながらジタバタと騒ぐのです。

「ごめんね、ごめんね…」と言いながら、ケアを続けました。

ここでも涙がこぼれました。

どうしてこうなってしまうのだろう…?

この子達が若いうちに、適切なトレーニングをして「ケアに対する苦手な気持ち」克服させてあげていれば、こんなに弱ってなお、こんなに辛い思いをしなくて良いのに…。

私の愛犬のように、穏やかにケアを受けられるようにしてあげたい!
なんとかできないものか…

愛犬の【こころ】と【からだ】の健康を守るためには飼い主様による日頃のおうちケアが必要

そんな経験から、
もっと普段から飼い主様と愛犬がおうちケアに触れ・慣れていれば、お互いにこんなに辛い思いをせずに過ごせる。

飼い主様自身が、愛犬が健康なうちから全身を隈なくケア出来るようになっていれば、我が子の病気時やシニア期に「怖くて触れない」「どうケアしたら・・」と慌てることもない、と。

犬たちのシニア期には、
信頼する飼い主から安心できる自宅でもっと穏やかにケアを受けてほしい…
そう想いを強くしました。

また、ここだけの話ですが、犬への「歯みがき」の意識が高まると、歯みがきオプションを売り出すサロンが増えましたが、「歯ブラシ使い回し」の心無いサロンもありました。

その時も思いました。

本来口腔ケアは私たちが日々歯みがきをしているように、犬たちも毎日行わなければ意味がありません。飼い主様に正しい知識を持ってもらい、必要ケア・不要ケアを判断出来るようになって頂き愛犬を守って欲しい!

そうして、飼い主様がご自宅で愛犬のケアができる「おうちケア」のレッスンを始めたのです。

我が子が全幅の信頼であなたに身を委ね、ケアを受けてくれる。
本当に幸せです。

愛犬とケアトレーニングをすることで、
病気時やシニア期の負担が減らせるのはもちろん、何より愛犬との親密度が高まります。

愛犬のおうちケアを当たり前になることで、大切な我が子が幸せになり、飼い主様自身も幸せになっていきます。

トリマーの「こころ」を守るサロンの役割革命

私自身トリマーとして働いてきましたが、学校では「犬に負けない・離さない」と教えられました。トリマーは、犬が嫌がろうが痛がろうが時間内で仕上げないといけません。

犬が好きでトリマーになったはずなのに…犬が嫌がる事・嫌われる事をしなければならない。
どうして…?つらい…という思いから、一度はトリマーを辞めて別の道に進んだこともあります。

でも、やっぱりもう一度犬に関わる仕事がしたい!そう思い、ドッグトレーナーの養成学校に通い始めた時、私は衝撃を受けました。

トリマーとして少なからず犬を知っているつもりでいましたが、私は犬の【気持ち】【こころ】【感情】を無視していたんだ、という事を思い知らされたのです。

それまで私は、噛み付く犬は攻撃的な犬なんだ、と思っていました。「嫌なことするな!噛み付くぞ!」と言っていると。
でも、人を攻撃したくて噛む子はいない、と知りました。

犬たちはただ怖いだけ。人間を傷つけようとしている子はいない。

それならケアトレーニングを行い、「ケアは怖くない・痛くない」と教えてあげれば良いのでは…と思い始めました。

飼い主様自身がケアできる時代へ
愛犬ケアリストの可能性

飼い主様向けケアレッスンを行って、愛犬のおうちケアが広がれば、サロンの在り方も変えていける!そう思いました。

現状ではご自宅でのケアがなかなか難しいと、月に1度、または2ヶ月に一度、普段は全く何もせずにまるで愛犬をクリーニングに出すかのようにサロンへ連れて来られる方もいらっしゃいます。

けれどおうちケアが広がれば、サロンには、
ケア慣れしている子が来る=噛み付く子がいなくなる
毛玉を作って来る子がいない=犬に痛いケアをしなくて良い
つめ切り・歯みがきなど日々必要なケアが行われているため、ケアの必要が無くなる
など・・

犬たちはトリミング時間が短く早くおうちに帰れてハッピーに。
飼い主様は我が子をケア出来るようになりハッピーに。
トリマーさんは大好きな犬たちに嫌な事をせずにハッピーに。

みんなが幸せになります。

 

ケア時間が短く、早くおうちに帰れて何より犬たちがハッピーです。

ドッグケアリスト協会の役割

私たち人間は

いつも犬たちから
【こころ】を癒され元気をもらい
=【からだ】の健康をもらっています。

けれど犬たちは
【からだ】のケアばかりに目が向けられ
【こころ】の健康が守られずに【からだ】のケアが行われている現状があります。

私たちを無償の愛で癒してくれる犬たちにも
【こころ】と【からだ】

この両方が健康で健全でいられるよう、私たち人間は様々な「ケア」を犬たちに提供しなければなりません。

そのための学びと交流の場を提供して参ります。